今日は母の月命日だったので、天気が悪かったが墓参りに行ってきた。
大雨の警報が出るくらいなので、墓参する人はもちろん私だけ。
花を供え線香をあげて手を合わせた。
その帰りに、先日倒れた伯父の家にも寄ってみた。
伯父はだいぶ調子を取り戻したようで、コタツでテレビを見ている。
ジイスケたちも来ていたので、私も一応話の輪の中に入ることに。
・・・がしかし、ジイスケのくだらない一言が私を怒らせそのままバトル状態へ。
まったく、伯父の家まで来て大声出させないでよね!!プンプン
伯母は伯父の横にちょこんと座り、皆の話をニコニコと聞いている。
昔はキビキビと動いて世話好きだった伯母も、今は高齢のためほとんど動くことができない。
洋画が好きで、私が学生の頃はよく映画の話をしたものだった。
マレーネ・ディートリッヒの「モロッコ」が好きで、そのラストシーンは幾度となく聞かされた。
その伯母は、伯父が救急病院に運ばれたあと、ストレッチャーの横に座りただただ伯父の顔を見つめていたっけ。
「何か食べたり飲んだりしないと、おばちゃんが倒れちゃうよ」
そんな私の言葉に
「だってねー、可哀想でね」
伯母はそう答え、じっと伯父の顔を眺めているばかりだった。
そんな二人の様子を見て、積み重なる時間の重さを感じた自分。
死が二人を分かつまで・・・・・・そんな言葉を思い出す。
伯父は戦争があと1年伸びていたら、特攻隊で出撃だったという。
伯母は学徒動員で工場で働いていたとのこと。
結婚したのは昭和30年。
流産して以来子どもには恵まれず、跡継ぎがいないまま今に至る。
二人揃って、いつまでも元気でいて欲しいと思う。
永遠などないことは、判っているけれど。
そんな中見つけた坂口安吾の言葉。
桐生で最期を迎えた坂口安吾の言葉に、生きて時間を積み重ねる尊さを感じているのである。
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