冷静な振りしてたんだけど、やっぱダメだった・・・。
夕方、会社から帰ってきて聞かされた話。
「うん、もう平気、やっと普通に過ごせるようになったよ」
そう言ったけど、ホントは逆上していた。
・・・・聞くんじゃなかったね。
電話を切った後、これからもまだ十字架を背負わなきゃいけない気がした。
何だか、悔しくて悔しくて。
買い物に行っても、泣きそうだった。
そんな風に見ていたのかと思うと、限りなく情けない気持ちになった。
1年経って、やっと忘れられるようになったのだ、また耳にすることで無理に傷口を広げたくない。
そんな暗い気持ちを引き摺って、今年最後のクレヨンに行った。
あの人たちからは、「偽善者」とか「はぁ?」とか思われてるんだろうなぁ・・・と妄想しつつ中へ。
でも、体育館のフロアーに入った途端、それはどこかへ行ってしまった。
しっかりしなくちゃ、自分!と一気にモードをシフトチェンジだ。
最後だから目一杯楽しんでもらおうと、手遊びいれたり、フロアーで冗談言いまくったりで、盛り上げた。
リズム取りは、毎年恒例の「クリスマス特別曲」での練習。
今年はSMAPの「ありがとう」を使ってみた。
Mちゃんが近寄ってきて「あたし、この曲大好きなんだー」と耳打ち。
簡単なステップなんだけど、みんな楽しそうにやってるのを見て、何だかジーンとしてしまった。
「ありがとう~♪」の歌声に、私もみんなに励まされてきたんだなーと心から感激してたのだ。
コンビネーションの曲は、3ヶ月やってやっとクライマックス部分。
説明して振り落として、数で合わせ、曲で練習。
みんなも慣れてきたので、今日は声が出るようになった。
声が上がると雰囲気も盛り上がる。
本当に今日はいい笑顔が一杯だ。
オーラスは、9月に披露した曲でしめることにした。
数合わせもなしでいきなり曲をかけてみたけど、みんな結構覚えている。
最後ポーズで決めたときは、私もだけどお母さん方も感無量、という感じだった。
「年内は今日が最後です。また来年、風邪引かないよう元気な姿で会いましょう!」
そんな挨拶をして拍手で終了。
ワイワイガヤガヤみんなと話しながら出口に向かう時、Nちゃんがシクシク泣いてるのを見た。
「どうしたの?」と聞くと、「さびしい・・」と泣きながら答える。
お母さんは「先生にはまた会えるんだから、泣かないの」とやさしく背中をさすってる。
私はNちゃんの手を取り「また来るから大丈夫。」と声をかけた。
そこへKちゃんが飴の入った箱を持ちながらやってきて、「食べて」とNちゃんに差し出した。
本当に、本当に純粋で心優しい子供たち・・・。
未だ恨みを買っている自分は、将来地獄に堕ちるのが関の山に思えるが、そんなことはもうどうでもいいように思えた。
偽善だろうが何だろうが、この子たちがずっと笑顔でいられれば、それで良しなのだ。