・・・・字面だけを見ると、何やら淫猥な響きがあるが、隠語は別にやましい言葉ではない(笑)。
今日読み終えた「夜と霧」。
フランクルの古典的名作と言っていい本書。
もう50年以上も読み継がれている名作にも関わらず、私はまだ読んだことが無くて、「神様のカルテ2」の中でこの本が登場してきたのを見、本屋に買いに走った次第だ。
アウシュビッツ収容所の過酷な生活を描いたこの本から、何故「夜と霧」というタイトルがついたのかよく判らなかったが、最後の訳者あとがきでその謎が解けた。
「夜と霧」・・・夜陰に乗じ、霧に紛れて人々がいずことも無く連れ去られ、消え去った歴史的事実を表現する言い回し。
なるほど納得、と言うよりも、その言葉に裏打ちされた意味が空恐ろしく感じ、改めてタイトルの重さを考えるのであった。
最大のストレスの中、生きる意味を問う筆者。
苦しむことは何かを成し遂げること・・
もういいかげん、生きることの意味を問うことをやめ、わたしたち自身が問いの前に立っていることを思い知るべきなのだ・・・
この言葉は、意味を問うほどの人生になっているか、と逆に自分に知らしめる。
そう思うと、むやみやたらと考えばかり思い巡らすのは、何ら役になっていないということだ。
この歳になって「夜と霧」を読み、深く感銘してる自分・・・・どんな高校生だ!(笑)
ある種の隠語とも言える、この「夜と霧」。
人生に迷いがあったら、一度は読んでみるといいかもね。
by Tweet Button