1930年、世界初のトーキー映画が誕生した。
その名も
「ジャズシンガー」
白人でありながら黒人の格好をしたアル・ジョルスンが発した初めての台詞、
それが
お楽しみはこれからだ
なのだ。
日本では、イラストレーターの和田誠氏の映画名台詞集のタイトルとしての方が有名だろう。
今日、映画「ブエナ ビスタ ソシアルクラブ」を見た。
1998年、グラミー賞を受賞した「ブエナ ビスタ ソシアルクラブ」のドキュメンタリー。
キューバ音楽と言うのはあまり馴染みがないと思ったけれど、聞いてみて凄く懐かしいような、よく知っているような、そんな感じだった。
(ジプシー・キングの「ボラーレ」はまさにこれだ!)
そこに登場する面々は、皆老人と呼ばれる世代。
しかし、画面に映し出される彼らは情熱的で、重ねた年齢がまさにいぶし銀に思える。
特に、キューバのナット・キング・コールと言われたイブライム・フェレールはカッコ良かった。
会場を埋め尽くした観客の前で演奏し歌う彼らは、その人生の深さを漂わせている。
人間は歳じゃない、そう思えた。
歳を取ったと感じる人は、気持ちが老いてしまうのだ。
そのイブライム・フェレールの言葉、
「夢があるから生きようという気持ちが持てた。
私は今、この年老いた肉体の中にある若い頃の夢を生きているんだ」
まさに、まさに・・・・お楽しみはこれからだ、だ。
どうして、あきらめるの。
何故やろうとしないの。
そんなに周りのことに気を使って何になるの。
歯がゆい、歯がゆい、歯がゆい・・・。
私だったら、とは思う。
でも、それは袂を分かった者の言うことではないね。
情熱なくして、夢を持たなくして、先へは進めない。
楽しみがなかったら、自分で作ってでも楽しくさせよう。
待っていても始まらない。
自分で動かなかったら、先の景色は見えないよ。